クール系幼なじみの溺愛暴走警報



怖さのあまり、腰が抜けてその場に崩れ落ちてしまう。

さ、最悪だ……宏のことで頭がいっぱいだったから、すっかり今日の夜から嵐のような天気ということを忘れていた。


そうこうしているうちに、また白く光って雷が落ちる。


それを合図とするかのように風が強くなって、ガタガタと窓が音を立てた。



「う、うう……宏……」


怖い。
こんな天気の中一人でいるだなんて、無理だ。


怖くて震えながら、ベッドの上に座り、毛布にくるまる。

ぎゅっと目を閉じて乗り越えようとするけれど、雷の音と風の吹く強い音が恐怖をよんだ。



やっぱり無理だ。
昔から、これには慣れない。


いつもは親がそばにいてくれて、『怖がりすぎだ』ってバカにされていた。


親がいない時は宏がそばにいてくれて……。



私、自分が思っている以上にたくさん宏に頼っていた。
そのことにどうしてもっと早く気づかなかったのだろう。