雨で濡れた制服を脱ぎ、先にお風呂へと入る。
お風呂の間も、あがった後もずっと宏のことで頭がいっぱいだった。
ちゃんと謝りたいけれど。
今、宏に謝って話を聞いてくれる……?
さっきは話しかけないでって言われた。
それは明らかに拒絶の言葉だ。
思い出しただけでまた泣きそうになる。
夜ご飯を食べる気になれなくて、自分の部屋にこもる。
宏に電話をかけるかどうか、悩みながらスマホの画面をじっと見つめていた。
電話……より、絶対直接謝った方がいい。
チラッと時計を見ると、別れてから二時間近く経っている。
もしかしたら話を聞いてくれるかもしれない。
そう思い、立ち上がったその瞬間。
「……きゃっ!」
突然辺りが真っ白に光り、その後数秒後に雷の落ちる音がした。



