それなのに由紀ちゃんは目を丸くしていた。
「あれ……由紀ちゃん、嬉しくないの?」
「い、いや、嬉しいけど……怒ってないの?」
「えっ、どうして私が怒るの?」
「だって勝手にダブルデートにして、柊と美羽を巻き込んだんだよ?」
あっ、確かにさっき由紀ちゃんはダブルデートと言っていたな……って、えぇ!?
そこでようやく理解した私は、目を見開いて驚いてしまった。
「じゃ、じゃあ私も行くの!?」
「お願い美羽!二人じゃ絶対に無理!」
「そ、そんなの邪魔しちゃうだけだよ!?」
「邪魔じゃない、いてくれなきゃ困る!」
由紀ちゃんは必死の形相で、さらには泣きそうになっていた。
そんな子をほっとけることなんかできなくて、私は肯定することしかできなかった。



