「遊園地の何が嫌なの……?」
「待ち時間!」
「え?」
「待ち時間があるから沈黙なったら気まずいの!
だからね、嘘ついちゃったの」
「う、嘘……?」
由紀ちゃんは私に訴えるような目をしていた。
一体何を言いたいんだろうと思い、次の言葉を待つ。
「あのね……私の友達も行きたいみたいだから、その子も誘っていいですかって。
そしたら、その……ほら、二人が付き合ってるのって学校中に広まってるでしょ?
それで先輩も知ってたみたいで……どうせならダ、ダブルデート?にしようって……」
「デートって、やっぱり由紀ちゃん、先輩は息抜きなんかじゃなしにデートしたかったんだよ!」
思わず私がはしゃいでしまい、由紀ちゃんの言葉に喜んでしまう。



