そしてちょうど制服に着替えていると、突然ガチャリと玄関のドアが開いた。


……誰っ!?



思わず構えるようにリビングの入り口を見つめる。


ど、ど、泥棒!?
どうしようと思い、焦った私は近くにあったリモコン反射的に握った。



「……リモコン持ってどうしたの」
「え……って、宏!?」


なんとリビングに顔を出したのは、制服姿の宏だった。

私のことを、不思議そうに見つめてきた。


「な、なんで……どうやって中に!?」


いつも宏が家にやってくる時は、毎回インターフォンを鳴らしてお母さんが開けているのだと思っていたのだけれど……もしかしてお母さん、鍵を宏に渡してる!?


「どうやってって……最近俺が美羽の家通うようになってから、美羽のお母さん、事前に家の鍵開けてくれてるようになったから勝手に入ってる」


「は、はい……?」


ど、どういうこと?
事前に開けてるってことはつまり……今日お母さん、家でた時鍵をかけていなかったってこと!?


私が家で一人なのに、鍵をかけいないだなんて危なすぎる。

娘の心配をしてくれないのか。