「ほら、桜も入って」
「え、でも……」
青谷くんのスペースが狭くなってしまうし、それにこれって……恋人同士がよくする、相合い傘ってやつじゃないの?
青谷くんは人気者。
その上青谷くんを狙っている女の子も少なくないはず。
そんな青谷くんと相合い傘をするだなんて、さすがの私も勇気が必要だ。
「あー、今周りに人いないし気にしなくて大丈夫だから」
「わっ……」
躊躇う私をよそに、青谷くんに腕を掴まれ引っ張られた。
バランスを崩し、青谷くんの方へと倒れ込む。
この前とは状況が違うけれど、密着状態なのは同じでまたドキドキしてしまう。
やっぱり、青谷くんに対してもドキドキする。
宏にダメだって言われてるけれど、どうすることもできない。
だから一時的なものだって言い聞かせ、落ち着こうとした。



