本当に青谷くんといると笑ってばかりだ。
意地悪なところもあるけれど、心優しくて面白い人。
「でも、青谷くんはダサくなんてないよ」
「空回りしたのに?」
「優しい人だなって思う」
「優しい、か……んー、やっぱ男はかっこよくいたいからな」
そうなんだ。
男の子の気持ちを知って、少し驚いた。
じゃあ宏もそう思っているのかな?
『美羽、今日美羽の家に行ってもいい?』
……うーん、甘えたがりの宏だからかっこいいというイメージがあまりつかない。
確かに周りからはかっこいいと言われてるけれど、私は長年一緒にいすぎたからかな。
「桜?どうした?」
「あっ、いや、なんでもない!ぼうってしてた」
青谷くんに声をかけられ、はっと我に返る。
そして保健委員の担当の先生がいる職員室へと向かった。



