「できるよ」
「絶対うそ……んっ」
全部言い終える前に、宏との距離がゼロになった。
唇から温もりが伝わってきて、反射的に目を閉じる。
どうやら私は、勘違いをしていたようで。
宏の言葉の意味は、こういうことだったんだ。
キスして喋れなくするぞって意味。
私の頭の疎さには自分でも呆れるほどだけれど、それよりもドキドキしてたまらない。
昨日から今日で、宏に何回キスされただろう。
キスされる度に重症かもって心配になるくらい胸がドキドキして、うるさくなる。
「ほら、静かになった」
「……ずるい」
唇を離せば、宏が色っぽく笑う。
“男の人”の表情に戸惑い、ただじっと見つめることしかできない。



