クール系幼なじみの溺愛暴走警報



「ノートはこんな綺麗で見やすいのに、理解できなくてどうする」


その通りで何も言い返せない。

だけどわからないものは仕方ない……と、早速諦めモードの私。



「ほら、じゃあ最初のところからやるよ。
まずこの数式の説明ね」


宏は呆れつつも、最初の基本から丁寧に教えてくれた。


数学の先生より宏の教え方の方が好きな私は、丁寧でわかりやすい説明に理解を深めていく。



「あっ、わかった!」


気づけば緊張がほぐれ、いつものように宏と接していた。


「そうそう、ここまでわかればあとは簡単だよ。
ほら、教科書の問題解いてみて」


宏に言われた通り、用意していたルーズリーフを使って教科書の問題を解く。


すごい。
さっきまでわからなかったはずの問題が、スラスラ解ける。


そりゃ基本問題だから簡単なのだろうけど、私にしたらすごいのだ。