ーーー家の前に着き、お互い着替えるためそれぞれの家の中に入った。
「……はぁ」
どうしよう、不安しかない。
また昨日みたいに宏が豹変したら、私はどうすればいい?
……ううん、どうすることもできない。
だって宏はもう男の人だ。
力の差もあるし、私が抵抗してどうにかなるようなことではない。
もちろん宏が昨日みたいに迫って来るとは決まったわけじゃない。
だけど不安は拭えないのだ。
とりあえず部屋着に着替え、勉強道具を持ちリビングへと向かう。
小さなテーブルの上にそれらを置き、カーペットに腰を下ろした。
ご飯を食べる時は椅子に座って、キッチンのすぐ近くにある大きなテーブルで食べるけれど、勉強する時やくつろぐ時はテレビの前に置いてある小さなテーブルを使う。
勉強する時はいつもこっちを使っていた。



