「美羽、絶対意味わかってない」
「え?わかってるよ!彼女欲しかったんだよね」


どうだ、幼なじみの私はなんでも知ってるんだぞってアピールしてみる。

それなのに宏は呆れたようにため息をつくだけ。
一体どういうことだ。



「もしかして違うの?」
「違うに決まってる。美羽、間違い」
「えー、絶対合ってると思ったんだけどなぁ」


結構っていうか、自信しかなかったのに。


「美羽はもう少し、俺のことわかってほしい」
「でもわかってるつもりなんだよ?」
「つもりで終わってるだけ」


さっきまでの嬉しそうな顔は何処へやら、今はどこか不満気だった。


「まあいいや、今日も美羽の家行っていい?」
「うん、いいよ」


いつもの感覚で肯定してしまったけど、そう言ってから昨日や今日の朝、家でのことを思い出した。