「あー、もしかして覚えてない?」
「ご、ごめん……あまり覚えてない、かな」
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、素直に謝る。
「それはなんか複雑だな」
「ご、ごめんね?あの、私でよければ青谷くんと友達になりたいです」
「友達?」
「えっ、あの……」
青谷くんは目を丸くしていた。
もしかして、勘違い……?
私と仲良くなりたいって思ってくれてるのだと、勝手に勘違いしてたの?
途端に恥ずかしくなって顔が熱くなる。
待って、もしそうだとしたら本当に恥ずかしい。
確かにそうだ、友達が多くて人気者の青谷くんが、私と仲良くしたいだなんて思うはずがない。
普通に考えたらわかることなのに、何という勘違いをして……!



