クール系幼なじみの溺愛暴走警報



「どうして安心するの?」
「入る隙はあるかもしれないと思ったから」
「隙……?」


青谷くんは難しいことを言う。
それとも私の理解力が乏しいだけなのだろうか。



「それ、わざとだったら相当タチ悪いけど、どっちなんだ?」
「な、何言って……」

「まあ桜に限ってわざとなわけないよな」


混乱する私に対して、青谷くんはふっと小さく笑った。


「青谷くん?」
「俺、実は桜のこと気になってる」
「え……」


気になってるってことは、つまりどういうこと?
仲良くなりたいって意味?


「正直昨日のことで伝わったと思ってたんだけどな」
「昨日……?」


昨日のことを思い出そうとするけれど、青谷くんに抱きとめられた時と宏に迫られたことしか思い出せない。


昨日は色々ありすぎて、話した内容とかうろ覚えだ。