日曜。


目覚めた俺は顔が青くなる。



だってもう昼すぎ。



「やば・・・」


俺は頭を掻いて携帯を見ると着信5件。



全部奈々。



急いでかけ直すと。



『はいはーい』


ってご機嫌な声が聞こえた。


この機嫌のいい声がちょっと怖かったりする。


「ごめんっ・・寝坊した・・・」


『だと思った。』


奈々は呆れたように言う。


「今どこ?すぐ行く。」


ベッドがら降りてクローゼットを開ける。


すると、恐れていた一言が続いた。


『今日はもういいよ。寝てて。』


「えっ?」


そのまま一方的に切られる電話。


「うそ・・・」




呆然と立ち尽くす俺。




時計を見ると約束の時間から2時間も過ぎていた。



待ち合わせ場所は駅前。



今日は奈々の見たい映画を見に行こうって約束だった。



季節は春になろうとしてるけどまだ冬。


昼間でも2時間外は寒かっただろうな・・・



はぁ・・・





振られるのも時間の問題かもな。


奈々と付き合いだしてまだ半月だけど、約束守れなかったのは今回だけじゃない。


その度、笑顔で許してくれてたけど・・・



甘えてたのかな・・





反省して頭を抱えてベッドの脇に座る。



その時、



ピンポーン。



チャイムが鳴った。