それから、何年が過ぎたのだろうか。
僕の心はあの頃から何も変わってはいない。

何年過ぎたのかさえ分からぬほど朧気なのに。
変わっていないもの。

それは、想い。

好き。

と、いう感覚ではなく。
かといって、嫌いでは決してない。
むしろ……

いや。

応援している。


そう、自分に言い聞かせてきた。
そういう自分、そんな想い。

秘めたかのような想い。
そのようなものは、自分で都合よく変化もさせてしまう。

ただ、そこにはあの夕陽に想った馳せる心があるのだと思う。


だけれど、
永遠なんて物は、この世には無くて。
それは、とても儚くて切なくて。
温い想いの中、冷たく横たわるようで。
景色は彩度を無くして揺らめいているようで。


それでも、
この想いを永遠に心に留めていたくて。


あの時、
彼女の顔をまともに見る事が出来なかった。

だけれど一瞬、
彼女が振り向く時に何かが光に反射して零れた。

その時はそれが何なのかさえ、考えるほどの余裕はなく。


今思えば、それが一筋の涙の欠片だったのだろう。
そう、今なら思う。


そのような想いが、とても懐かしく...