まさか……と、驚きで口をあんぐり開ける。


いい加減、ぶっ飛びすぎて考えるだけで頭がクラクラしてきた私は、なんで女子が一人もいないのかという疑問に蓋をした。


……なんとなく、知りたくなかったから。



「で、美里から話を聞いて、天音にテストを受けさせたら見事合格!」


「……テスト?」


「この間、難関塾の無料テストだって偽って受けさせたの、あれ東明高校の今期の試験よ」



今度こそちゃんとした方へ思考を向ける。


塾、塾……塾?


……あ、思い出した。



「天音も塾に行かなくちゃ!だけど、塾もちゃんとしたところに通わせたいのよ〜」


……とか言われた気がする。


やられた……と思っても、もう遅い。



「天音の合格を聞いて、美里も宣伝になるって大喜びだったわよ!」


「……私、騙されたの…?」


「あーら、何のことかしら?」