「朝食は特別に、天音ちゃんの好きなものを用意するよ」 「っ!行く」 こんなこと言われたら、行くしかない。 エサに釣られて即決した単純な私に、聖は「良かった」ってホッとした顔で笑った。 ……ええっと。 なんだろう、ものすごく胸が痛い。 良いことをしてるはずなのに、罪悪感が半端ない。 「どうかした?」 「……なんでもない」 思わず顔を逸らした私に、不思議そうな顔をする聖。 なんか……ごめんなさい…。 意味なく心の中で謝りながら、みんなを起こしに向かった。