5人の王子とお姫様!




「『柳瀬、どこ行った』……だったか?ま、少し違ってるかもしんねーけど、大体こんな感じだろ」


「……っ」



顔面蒼白の慶太は、何かに勘付いたみたいだった。


理沙子姐さんも、美奈江や加奈も。


この場で話が一向に見えてこないのは、きっと私だけ。



「綾瀬も相当ビビってたとこ見たら、こいつら2人揃って追われてたんだろうな」


「びっ……ビビってなんか……!」



咄嗟に口をついたのか、つい口を挟んだ理沙子姐さんの言葉に楓斗は反応を示さない。


ずっと慶太に話しかけてる。



「けど、お前が必死こいて追いかけてたのはこいつだけだろ」


「…そんなん…そん時、偶々だろ…」


「いや?追いついたすぐ後のお前の目線は一度も綾瀬に向いてなかったよ。
お前、こいつしか……」



言いかけて、楓斗の言葉がぷつり、途中で途切れた。


不思議に思って見上げると、にっと笑って楓斗は続ける。


「…天音しか、視界に入ってなかったんだろ?」