そんな呼びかけに応じて、周りがいそいそと帰り支度を始め出す。
私も書類を片付けて鞄にしまうと、動かしていた机等を元の位置に戻して片付け完了。
「よっしゃ終わり。んじゃ、さいなら」
「なあなあ、学校出てファミレス行かね?寮じゃ勉強捗んなくてよ」
「申請してこないと間に合わないだろ」
「うっわまじだ。走れ走れ!」
「うおっ!おいてくなよー」
ザワザワと騒がしい。
いつものことだと、空を起こして立ち上がらせる。
「空、帰ろ」
「……ん、帰る…」
欠伸をしてのっそり立ち上がる空。
親切な琉羽が空の鞄を持ってきてくれた。
「ありがとう」
「んーん、いーよ」
理沙子姐さんは……
と、教室を見回すも、既に帰ってしまったらしい。
…‥残念。

