5人の王子とお姫様!




何気なく聞いた聖にそれを渡すと、微笑みは一瞬で凍りついた。


おお、すごい…。



「……ふざけてんのか、これ」


「一応、本気…」



横から覗き込んだ楓斗が眉間にシワを寄せるのを見て、ひっそり呟く。


もちろん、そんなの誰も聞いてない。



「なんや?…って、うっはぁあ!!」


更に介入した光邦が興奮した声を上げるのを見て、場が白けたのは間違いない。


おかげで全員が現実に戻ってきた……けど。



「ちょっと来てくれるかな?」


「今なに想像したんだ?あ?」


「どすけべ光邦っ」



言わずもがな、光邦が袋叩きの目に……。


でも、まあ皆が驚くのも無理はない。


なんか、すごく胸元の開いた、先述の通りミニ丈のフリル付きの浴衣。


なのに袖は長くて、腕を曲げて手で押さえないと手元が隠れるような仕様……らしい。