「柳瀬さん、お願いしまっす。我らが女神!」
「このクラスの希望は君たち2人だけだ!」
「寿司がかかってるんだ!!頼むっ、このとーり!」
最後に聞き捨てならない単語を聞いて、不機嫌だった私の動きがぴたりと止まる。
すし……スシ……スし……
…………お寿司……?
たっぷり十数秒。
甘い誘いに揺らいだ私を庇うように立ち塞がったのは、それは愛らしい顔をした可愛い琉羽。
「もーお、みんな現金だよ!そりゃあ僕も見たいけどさぁ……やっぱり天音を無防備状態で公衆の面前に晒すなんて、僕は耐えられない!」
ぷるぷると可愛らしく首を横に降る琉羽が牽制する。
「あたしはいいのかよ…」
ぼそっと呟いた理沙子姐さんの声は誰の耳にも届いてない。
「じゃあ穂崎も女子要員な」
「なんで!?」
「お前ほど可愛い顔してりゃいける!」