「楽しかった。……ありがとね」


未だ訳も分からなそうに呆然と座り込むオタクくん。


「また遊ぼ」


もとい垣太郎くんに、にこりと笑みを残して部屋を出た。



やっぱりまだ名残惜しい……。


また遊びたいな。


そう思って、すでに次の機会へと心踊らせながら小さくスキップ。



「あれは反則や…」


「…うん。あれ、天然でやってるんだよね?」


「狙ってなくてもタチ悪ぃだろ」



私は知らなかった。


部屋を出遅れた他3人が、流れ弾に当たって顔を赤くしていることを。



そして後日……


結局その日一日、学校をサボったことで先生から大目玉をくらったのは言うまでもない。