5人の王子とお姫様!




その顔、絶対分かってるはずなのに……


何ですごくご機嫌なの?



部屋に入ってから忘れ去られたような琉羽に目をやれば、明後日の方向を向いていた。


「他人のふり、他人のふり」……って、念仏のように呟いてる。



そうして、離れない空に半ば諦めて光邦を見ると。



「……」


明らかに一瞬ほくそ笑んだ姿が確認できた。



その後は、空の頭をポカポカ叩き、何とか脱出成功。



「チッ……おもろないわ…」


「…なんて言った?」


「なーんも言うてない」



悪びれた様子もない光邦に、はっきり言ってムカッときた。


言い返そうとするも。



「もう何でもいいだろ。見つかったんだからいいんじゃねーの?」


見兼ねた楓斗によって、険悪ムード漂う状況が一変した。



「んー…まあ、そうだね!」


「ま、しゃあないなあ」