いやいや、聞こえた。
み、光邦に……
「ボケって、言われた…」
ポツリと呟くと同時に、楓斗がため息をつくのが聞こえた。
それに気付いて、ハッとする光邦。
「す、すまん天音……。堪忍や!つい口が滑ってもうて…」
「でも、そう思ったってことでしょ…?」
私の間髪いれない言葉に、うっ…と言葉に詰まった光邦。
「で?天音ちゃん。これは一体どういう事かな?」
「どういう…?」
落ち着いた感じの聖の言葉に、わけが分からず首を傾げる。
すると、また楓斗がため息をついた。
ついでに、それに便乗するように琉羽も呆れ顔。
「どんな経緯でここにいるか」
「……うーん」
「簡単に言えば、どうして彼と今、こうしてゲームをしているのか…って聞いているんだよ」
オタクくんを見やりながら説明するのを聞いて、ようやく納得。

