「天音っ……!!」
そんな声がして、ドアがものすごい音を立てて開かれた。
助かった……。
みんな、ちょうどいいところに来てくれた。
だって、これで……
連敗中の記録に終止符を打てるから。
誰でもいいから、ゲームの交代をして欲しいのに。
何でかみんな、動かなくなった。
まるで、今まさにやってるテレビゲームがバグを起こした時のような……。
そんな感じ。
ピコピコ…ピコ…
そんな静まり返った空間で陽気に響く機会音。
一体どうしたのか。
隣で同じくコントローラーを握る彼……
垣太郎こと、通称オタクくん(勝手に命名)も突然の出来事に固まっている。
「え、えぇっ…と……お、お二人さん…?何やっとるん?」
「……え、ゲーム…」
またもや固まるみんな。
どうしたんだろう…。

