5人の王子とお姫様!




今から侵入することも忘れて、そないなことを考える。


当然、この状況でこんな事をした琉羽を聖が叱るわけもない。


そろりそろりと玄関に足を踏み入れる。


すると。


「いや…っ、それ、ダメっ…!」


奥から、天音の珍しく悲痛な声が聞こえてきて。



ああ、あかん…。


そんなん聞いてもーたら、目の前が真っ白になった。


理性の糸が切れるのを感じる。


ただ、頭の中で何かがキレた。



「天音っ……!!」


部屋中に声を響かせて、真っ先に中に飛んで行く。


それはもう、本気で心配した。


無事ならそれで良い。



この場の全員がただ、俺と同じ気持ちだったはず。


せやから……



天音を傷付けるあいつが許せへんかったんや……。



【光邦side end】