まずは、そいつが天音を連れて行ったことを確認するのが先決。
ということは当然、E組の教室やろ！
見えた教室のドアを凄まじい勢いで開けた。
「む。な、何だ！？………ってお前かぁ夏目！！今は授業中だぞ！一体何しに……っ」
「先生ちぃっと黙っといて！」
E組の厳つい担任を一喝して、教室内を見回す。
けど、お目当てのやつが見当たらない。
「なぁそこのハゲ！」
「あぁ゛！？おめー喧嘩売ってんのか。俺はハゲじゃ…」
「そんなんどーでもええから！垣って奴はおらんのか！？」
「あ？垣？さぁな、胸糞悪りぃ名前出すなよ」
舌打ちをする態度の悪い男にイラつく。
こっちは急いでるんって言うんに。
「ああ、垣なら今日は休みだ。何でも風邪を引いたらしくてな」
「はあ！？風邪！？んなわけあるか！」
担任にキレ気味に怒鳴る。
