ギラリと鋭く目を光らせる光邦に、チッ…と楓斗は小さく舌打ちを漏らした。
楓斗、態度悪い…。
「お前……邪魔すんな。察しろよ」
「うっさいわアホ!食堂になかなか来ぉへん思ったら、天音連れ込んで何やっとるん!拉致か!!」
「…っだからちげぇって言ってんだろーが!!」
「んなもん知らんわ!!ジブンの都合で天音を振り回すな!!」
ギャーギャー言い合いを始める2人に唖然とする。
何で光邦がここに…?
いきなりの事に頭がついて行かない。
喧嘩するこの光景も、こういう場では新鮮に思える。
光邦、結構本気で怒ってる。
「抜け駆けは許さんで、楓斗っ!!」
「誰がだっての!!」
「人騒がせが偉そうに!」
「お前だってこの前喧嘩して校内の鏡割っただろっ!!」
「あれはD組の奴らが関西弁をバカにするからや!!」
「カッとなるお前も悪りぃだろーが!!」
「何やとぉ!?」

