5人の王子とお姫様!




目を泳がせながら言い訳する私の言葉に被せるように、楓斗は面倒くさそうにそう言った。


別に聞くつもりがない……?


じゃあ、楓斗は何でこんなところに連れ込んだんだろう。


何か話があるからじゃないの…?


てっきり朝のことを追及されるのかと思ってたのに。



「俺は聖じゃないから、そんなことどうでもいい。だから別に、お前が言いたくないならそれでいいんじゃねーの?」



手を頭の後ろで組む楓斗を改めて見ると、欠伸を漏らしていた。


本当に興味なさそう。



「じゃあ、なんで…?」


「……だってお前、まだ、ほら…勘違いしてるだろーから…」



ただ訂正したいだけ、と淡々と言う楓斗に困惑するばかり。


妙に歯切れも悪いし、つまり何が言いたいんだろう。



「勘違い…?」


聞くも何故だか口を開かず。


どことなく、楓斗の顔が赤いのは気のせいだろうか。