5人の王子とお姫様!




知られたら、聖あたりにこの手紙を没収されるかもしれない。


それを防ぐために、空には黙っていて欲しかった。


どうしても、この手紙を奪われたくなかった。



「天音」


「……」


「大丈夫…。言わないから」


「っ……ほんと?」


「ん…」



頷く空の好意に安堵して、いつのまにか握りすぎてシワができた手紙から力を抜く。



「天音、会いに行くの…?」


「……行こうかなって、思ってる」


「じゃあ、俺も一緒に行く」



心配させてる…?


それとも、空の気まぐれ…?


でも、黙っていてくれるならと承諾した。



この時、何を思って空がついて来ることにしたのかは分からなかったけど。


私にとっては頼もしく感じた。