「…ありがと、天音」
空の態度に、怒る気もさらさら無かった私がちょっとだけ罪悪感を感じたのは秘密だ。
見れば、その後ろで胸を撫で下ろしているみんなの姿があった。
「天音、許してええんか?」
「うん。いい、もう。それより…」
それより、今度はみんなでお出かけしたいな。
そんなことを告げると、光邦がものすごく複雑そうな顔をした。
「せっかくのデートやったのに……」
目に見えて項垂れた光邦には悪いことをしたかもしれない。
後で美味しいものでも買ってあげよう。
そう決めて再び街へと繰り出すのだった。
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