5人の王子とお姫様!




何も分かってないけど、聖の凄さだけはすごく伝わってくる。


楓斗がここまで言い切るんだから相当なんだろう。


そこで、ふと思いついた。


もしかして、月の話をしたのも、私に昼間の話題を持ち出したのも、ここまでの会話は全部私を元気付けるためのもの…?


気にしなくていいって思わせてくれようとしたのかな。


そうならもちろん、楓斗のその気持ちが嬉しい。


だけど……



それでも、少しでも皆を不快にさせたなら、それは私のせい。


私が気にしないといけないこと。



「違うの。私が気にする必要ないとか、そんなことない。
私は、ただ……みんなには昼間のこと、もう思い出して欲しくない」


すごく、すごく申し訳ないけど、それが私に対する気遣いなら私が欲しいのは、私を擁護する言葉じゃない。