5人の王子とお姫様!




何かと思って光の出どころに目をやると、バルコニーに続く窓辺にかけられたカーテンが開いていた。



なんで、あそこだけ…。


首を傾げながらカーテンを閉めようと窓辺に近付くと、緩い風が頬に当たる感じがした。


「…?」


窓、開いてる?


無用心…。



このあたりに、他に人が住む家や別荘はない。


だから平気ってわけでもないけど、流石に防犯意識の低さに呆れる。


けど、そういえば……と、寮のみんなも来ていたのを思い出す。



聖とかはそういうの気にするだろうし、ただ忘れてただけかもしれない。


それはそれでどうなんだろう、と思うところはあるけど。


私自身、抜けてる自覚はあるし人のことは言えない。


なんだ、忘れてただけか…。



勝手に納得しながら、窓に触れると……



バルコニーには、両腕を組むように手すりに寄りかかる楓斗がいた。