と、ぶんぶん頭を振って、考えていたことを振り払う。
それを理由にしたらダメだと思ったから。
湿った服を着替えて、部屋を出る。
喉がカラカラに渇いてて、水が飲みたかった。
体調は……多分、大丈夫だと思う。
だけど身体が重たくて、気持ちも何だか沈んでる。
気分がすぐれないのはきっと、あんな夢を見たから。
ふらふらする足取りで、せめて転ばないようにだけ気を付けて廊下を進む。
足元が暗くて、電気をつけようかとも思ったけど……
誰の声も聞こえないからきっと今は夜中なんだろう。
みんな寝てるだろうし、明るくして起こすのも申し訳ない。
そう判断して、暗くても我慢する。
間取りは把握してるから、壁伝いに歩いていけば突き当たりに出るだろう。
と、視線を向けていた足元が急に明るくなった。

