5人の王子とお姫様!




と、ぶんぶん頭を振って、考えていたことを振り払う。


それを理由にしたらダメだと思ったから。



湿った服を着替えて、部屋を出る。


喉がカラカラに渇いてて、水が飲みたかった。



体調は……多分、大丈夫だと思う。


だけど身体が重たくて、気持ちも何だか沈んでる。


気分がすぐれないのはきっと、あんな夢を見たから。



ふらふらする足取りで、せめて転ばないようにだけ気を付けて廊下を進む。


足元が暗くて、電気をつけようかとも思ったけど……



誰の声も聞こえないからきっと今は夜中なんだろう。


みんな寝てるだろうし、明るくして起こすのも申し訳ない。


そう判断して、暗くても我慢する。


間取りは把握してるから、壁伝いに歩いていけば突き当たりに出るだろう。



と、視線を向けていた足元が急に明るくなった。