5人の王子とお姫様!




「え、天音倒れちゃったの!?大丈夫……じゃ、ないよねそれ!?」


「熱中症か!?やったら冷えた飲みもんと、タオルと……あと何が足りひん!?」



詰め寄ってくる琉羽と光邦と、あたふたしながら指折りに必要なものを話し合う。


同じ状態の3人で、まとまりがつくわけもなくて。


結局、その場をまとめたのは聖だった。



「3人とも、一旦落ち着こうか。とりあえず空、天音ちゃんたちのところに案内してくれる?」


言いながら、必要なものをテキパキと袋に詰めていく。


「空?」


立ち上がって促す聖に、はっと我に返って来た道を振り返る。


「…!あ、こっち…」



言いながら、行く先を指差して案内する。


気がはやって、小走りになりながら、途中でけつまずきながら。


何度もみんながついて来ているか確認して、また小走りで。


駆けてることに気付いて、また歩幅を緩めて後ろを振り返る。