5人の王子とお姫様!





「はは。ただのハッタリだよ」


「ハッタリ?」


「とある情報筋でね、天音ちゃんに何かしようとしてたのは本当だと思うよ。後半の僕達への報復については勘だったけど、流石に限度があるから賭けではあったよ。まさかああも簡単に信じてしまうとは思っていなかったけれどね。
第一、そんな便利な力があるならもっと有効的に使うよ。
わざわざ事前宣告するなんて、勿体ない。折角なら徹底的に追い詰めて分からせてあげたいね」


「……ひ、聖がなんか黒いよ…!」


笑顔で言ってのけるのだ、流羽が身を震わせるのも無理はない。


それだけ聖も我慢の限界だったということだろう。



「……お前、途中から面白がってたろ」


「はは、まさか。これでも怒っているんだよ。天音ちゃんがいなくなって、僕も少し焦っていたところでね。
ちょうど腹に据えかねていたから、こんな馬鹿げた茶番をしてはみたけど、まさか本気にするとはね。本当に扱いやすい人たちだった」


「本当かよ…」


今楽しそうに話してるやつの言葉じゃねーけど。


ジト目で見やる。