5人の王子とお姫様!




「チッ……覚えてろよ」


流石に状況を察したのか、ボソッと呟いて去っていった。



去り際にドン、とぶつかってこられたけど突っかかって行くほどバカじゃない。


光邦が般若の顔で睨んでいたけど、なんとか堪えていた。



……ん?


いたのは、あいつら3人だけだと思ってたけど……


大人しめな女が申し訳なさそうな顔でペコリと頭を下げてきて、奴らを追いかけていった。



……仲間か?


にしては地味だな。


明らか不良の中にいそうな感じじゃない。


さして大きな問題でもないのに、どこかモヤモヤした。



つか……



「聖、お前何したんだ」


呆れて聖に視線を向けると、さっきと一転、いつもの笑みを返してきた。


「なんや、聖にけったいな力があったなんて全然知らんかったわ」


感心したように光邦が言う。


…いや、んなわけあるか。