「あれ、何を驚いているのかな?
言ったはずだよ。僕には“見えて”いるよ。君たちの思考も、性格も、全部……ね」
「なに、言っ……」
「そうだなあ。ねえ……君たちは具体的に天音ちゃんに何をしようとしていたんだろうね?ついでに、散々大口を叩いた僕への報復も、ね。教えてくれないかな」
「っ……!!」
「ああ、そうだ。忘れるところだったよ。
人数を募って追い打ちに……なんて画策しても、僕にはお見通しだから変な気は起こさないようにね。嘘は、通用しないよ。何なら君たちの思考をもっと“見て”あげようか?」
にっこり笑う聖が奴らの目には、悪魔にも見えているのかもしれない。
その顔色が徐々に悪くなっていく。
「って……テメェ…ざけんじゃね…っ——」
ガラの悪い男が声を荒げた瞬間。
ゴッ、と鈍い音がしてそいつは尻餅をついていた。

