5人の王子とお姫様!




「あれ、何を驚いているのかな?
言ったはずだよ。僕には“見えて”いるよ。君たちの思考も、性格も、全部……ね」


「なに、言っ……」


「そうだなあ。ねえ……君たちは具体的に天音ちゃんに何をしようとしていたんだろうね?ついでに、散々大口を叩いた僕への報復も、ね。教えてくれないかな」


「っ……!!」


「ああ、そうだ。忘れるところだったよ。
人数を募って追い打ちに……なんて画策しても、僕にはお見通しだから変な気は起こさないようにね。嘘は、通用しないよ。何なら君たちの思考をもっと“見て”あげようか?」


にっこり笑う聖が奴らの目には、悪魔にも見えているのかもしれない。


その顔色が徐々に悪くなっていく。



「って……テメェ…ざけんじゃね…っ——」


ガラの悪い男が声を荒げた瞬間。


ゴッ、と鈍い音がしてそいつは尻餅をついていた。