5人の王子とお姫様!




その声が、言葉が、全部が。


何もかも、不快で仕方なかった。



「お前でまた遊んでやるかぁ?……そうだな…」



意味深に、大袈裟に考えるふりをして何を言おうとしているのか。


とっくに分かっていたことだった。



“言わないで”


その願いは、届かない。



「手始めに、金でも巻き上げるか?サンドバックにでもするか?それともまた……襲わせるか?」



ぞくり、鳥肌がたつ。


ギャハハッ…


下品な笑い声が耳にこびり付いて離れない。


……気持ち悪い。



どうしよう、怖い。


だけど何よりも怖いのは……



皮膚にビリビリと突き刺さる、いくつもの視線。


それは紛れもなく、心を許した彼らのもの。


目を、合わせられない。



怖くて怖くて。


……もう、限界だった。