日差しの下に出てくなんて無理、絶対、断固拒否。
「でも天音着替えてるんでしょ?勿体ないよー」
確かにパーカーの下は水着だけど、泳ぐために着替えた訳じゃない。
にっこり笑顔でおねだり攻撃をしてくるお母さんに負けただけ。
これをやり過ごすのは私には荷が重かった。
昴に助けを求めようとしたけど、既に逃げたあとだったし。
こんな時だけ薄情にならなくてもいいのに…。
そう思いながらも仕方なしに着替えるだけはしたのだ。
そう、断じて泳ぐためじゃないもん。
「やだったら、やだ」
琉羽のペースに乗せられるもんかと、顔を合わせないようにする。
「ええー…すっごく楽しみにしてたのになぁ…」
少しだけテンションが落ちた琉羽を横目に見て、少しだけ気になってしまう。
落ち込ませた……?
そう思ったけど。

