5人の王子とお姫様!




「……弟だけど」


お前が誰だ、とでも言いたげな昴の反応はもっともだ。


ちょっと困惑しているらしい。



昴は繊細な心の持ち主だ。


人の機微に敏感で、すぐに胸を痛めるような優しい子。


琉羽みたいにこんなあからさまに警戒されれば、戸惑うのも当然なわけで。



……もしかしたら。


私が空に甘いのは、こういうところが昴に似ているからなのかもしれない。



昴いじめる琉羽、悪い人。


琉羽の腕から逃れながら、無言で威嚇する私の心境なんて誰も気付かない。



「姉弟言うてもそない似るもんでもないんやなぁ。でも性格ムッチャそっくりやん」


私と昴を見比べて面白そうに分析する光邦は放っておいて。


また別のところでは、代表よろしく聖がお母さんに挨拶していた。



「お招き頂きありがとうございます。
大勢で押しかけてしまい、申し訳ありません。こちら粗品ですが…」