「それより楓斗、残念だったねぇ。個人戦では圧勝してたのに結局優勝できなくて」 「後に団体戦が控えてんだから、俺だけ勝ち続けても意味ねーだろ。 うちのクラス運動できる奴いねーし、むしろ必然的にそうなる」 琉羽が加わって楓斗と話し始めたところで、少し外の空気でも吸いに行こうかと席を立つ。 肉の煙に混じってさっきから嫌な臭いもするし。 副担任の……誰だっけ。 とりあえず、その男の先生が生徒の前なのにタバコ吸ってるんだもん。