5人の王子とお姫様!




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頬の跡はそんなに酷いものじゃなくて、空と一緒に戻った頃にはすっかり赤みは引いていた。


そうしてゆっくり歩いていたら、思いのほか時間がかかったけど。



グラウンドは既に解散した後で、生徒のまとまりがない。


勝手に帰ってもいいのかな…。


周りを見回していると、すぐに見知った人物に出くわした。



「ひやぁあああー!!!」


悲鳴に近い叫び声は、耳慣れたその人の声。


でも……


今日のはちょっとおかしいの。



変な反応をする琉羽を不思議に思っていたら、繋がれた空の手がべりっと引き剥がされた。


手のひらの温もりが消えて、ほんの少し物寂しい…。



なんだ、と問うような視線を琉羽に向ける。



「だ、だってぇっ、くーと天音が手繋いでるんだもん!」


「それは悪いこと…?」



そんなに気にすることなのかな…。