5人の王子とお姫様!




「ずるーい、みっつー!狙ってたの!?」


「こないなんはな、頭を使わんと損やで」


「一番遠い人がそれ言っちゃダメぇ!なんかいろいろ冒涜だから!」


「なんやてぇ!?」



もう、何が何やら…。


どうしたらいいんだろう。


どう切り抜けようかと思案していると、ガッと肩を掴まれた。


ビックリして見ると、思いのほか光邦の顔が近くにあってまた驚く。



「でまあ、天音。キスしてもええか?」


「…なんで?」


「う、いや……何でと言われてもなあ…。
まあ、助けると思って!なっ?なっ?」


ぴくり。


光邦の言葉を聞いて、私の耳が動いた。



光邦の顔をじっくり見上げる。


……光邦、必死な顔。


すごく真剣な顔してる。



爆弾発言……って、言えばいいのかな。


とにかくそんな感じのことを光邦は言ってくるし、問いかけても全然答えになってないから、ちっとも理解できないけど。


珍しく誠意が伝わってきたのは確かで。