5人の王子とお姫様!




とはいえ、本人に直接聞くのも野暮だし、わざわざ聞くほど気になっているわけでもない。



興味をなくすと、即座に頭から抜け落ちた。



「ごめんねぇ、邪魔して。でもでも、こればっかりは天音の意見も聞こっかなぁって思ったんだもん」


「……意見?」



何のことかさっぱり分からない。


首を傾げると、琉羽が驚いたような顔をした。


「え、もしかして忘れてる?もうすぐ体育祭だから、今日競技決めするって昨日の帰り先生が言ってたよ?」



昨日の帰り、寝ていたことだけは思い出せる。


教卓から四角になっているのをいいことに、机に突っ伏して堂々と夢の中だった。


「もぉー、ちゃんと聞いてないとダメだよ?ね、楽しみだねぇ」


「……」



いやだ、めんどくさい。


ワクワクする琉羽とは裏腹に、そんな事を思った。



と、先生が入ってきて「わ、やばっ」と口にした琉羽も慌てて隣の席に着いた。