「うん、いつもと同じ」
何を固まる必要があるのかと聖を見上げると、それは驚いた顔をされた。
……やっぱり私、変なこと言ってる?
「え、と……天音ちゃん、意味は分かるよね?」
「…?友達になりたいって、ことでしょ?」
一つだけ、分かったことを素直に答える。
確かに熱烈だなとは思うけど、それはその人の個性が表れてるだけだし。
何か問題があっただろうか。
「もしかしてこの手紙を貰うのは初めてじゃない?」
「少し前からもらってた」
「うーん、実害はない……けれど心配だね」
「何が…?」
「ああ、いや。何でもないよ」
よく分からない、という私に聖はにっこり笑う。
教えてくれない、聖の意地悪…。
少しムッとして手紙を取り返そうとするけど、聖は手を離さない。
それどころか、私の手が届かないところまで上げてきた。
背の高い聖にそんなことされたら、私には成す術もない。
長身、ずるい。
むう、とむくれて抗議の視線を聖に向ける。

