5人の王子とお姫様!




「うん、いつもと同じ」


何を固まる必要があるのかと聖を見上げると、それは驚いた顔をされた。


……やっぱり私、変なこと言ってる?



「え、と……天音ちゃん、意味は分かるよね?」


「…?友達になりたいって、ことでしょ?」



一つだけ、分かったことを素直に答える。


確かに熱烈だなとは思うけど、それはその人の個性が表れてるだけだし。


何か問題があっただろうか。



「もしかしてこの手紙を貰うのは初めてじゃない?」


「少し前からもらってた」


「うーん、実害はない……けれど心配だね」


「何が…?」


「ああ、いや。何でもないよ」



よく分からない、という私に聖はにっこり笑う。


教えてくれない、聖の意地悪…。



少しムッとして手紙を取り返そうとするけど、聖は手を離さない。


それどころか、私の手が届かないところまで上げてきた。



背の高い聖にそんなことされたら、私には成す術もない。


長身、ずるい。


むう、とむくれて抗議の視線を聖に向ける。