5人の王子とお姫様!




聖は、必要な時に必要な言葉をくれる、必要なことをしてくれる。


それはいつも最善で正しいけど、どこか規則的で。



例えるなら、教科書を読み込んだような回答だ。


頭が回るいい人だけど、楓斗とは似ても似つかないタイプなことは間違いない。



「んだとコラ。誰がなんだって?」


「……」



どうやら声に出ていたらしい。


やってしまった…。


そう思ってももう遅い。



こうなれば切り抜ける方法はただ一つ。


頰を不自然にヒクヒクさせる楓斗の隙をついて、逃走した。


幸い追いかけてくる様子もなくて、私は心底安堵したのだった。