5人の王子とお姫様!




考える傍ら、光邦が控えめに呟く。


「天音……まだ怒っとるんかな…」



室内が、いつになく静まり返った。


光邦を見ると、悩んでいるのか難しそうな、それでいて何とも言えない顔をしている。


……なるほど、反省はしているみたいだ。



それだけでも十分、修復には役立つだろう。


全く同じ思考の人間なんていないから、衝突するのは仕方のないこと。


結局は本音で和解するしかないのだから。



少し、後押ししてみるか。



「天音ちゃんが怒った理由については分かった?」


問いかけると、琉羽が小さく首を振る。


「分かんない。けど、それって絶対分かってないとおかしい事なのかなぁ?」


それは、どういう意味だろう。



柄になく、疑問が顔に出ていたらしい。


琉羽が躊躇いながら話し出した。