5人の王子とお姫様!




「おはよう。琉羽、光邦」


「ふぁあ……んー、おはようさん」


「眠そうだね」



早く起きて来たにしてはパッとしない表情。


欠伸に加え、目の下にクマも見える。


どうやら寝不足らしい。



軽食で食べやすさはあるけど、やっぱりもう少しメニューを考えて作るべきだったな。


思い至らなかったことを悔やみつつ、洗い直した鍋を再び火にかける。



「……焦げ臭い…」


「はは、ごめんね。今換気しているから少し我慢して欲しいな」


顔をしかめる琉羽の言葉に覇気はない。


光邦も同様で、明らかに沈んでいるのが見て取れる。



招いた二人に非があるのは確か。


仕方ないと言えなくもないため、弁護する気はさらさら起きない。



かと言ってこのままというわけにもいかない。


天音ちゃんの方も、なんだかんだ行動は示してくるだろう。


その時は、いざとなれば間に割って入るべきか。