「おい、どうし——」
「貴方たちには、分からない」
途中で合流した楓斗は、唖然とした顔で黙り込む。
彼にしては珍しく躊躇っている。
「天音……」
楓斗についてきた空がポツリ。
どうして、そんなに悲しそうな目で見てくるの?
何だろう、すごく、すごく胸が痛い。
どこにも目を向けられなくて俯く。
微妙な空気を破ったのは、今まで無言を貫いていた聖だった。
「ここで解散しようか。天音ちゃんも疲れているんだ、僕が付き添って帰るよ。
残る人はあまり羽目を外しすぎないで早めに戻ってくるんだよ」
いつも通り、じゃない……?
あまりに淡々とし過ぎていて、逆に不安を煽られる。
私の手を引いて出入り口に向かう聖の足は速くて、足がもつれそう。
その強引さに、身が縮んだ。
「聖、怒ってる…?」
寮へと戻る道すがら、ついに切り出すと、聖は唐突に足を止める。

